駐車場は意外に空いており半分程度。時折のにわか雨が効いたか。
ここからは別行動のお二人と別れて緑岳へ。
登山道は、温泉の裏、「地獄」の横を抜け、噴き出す蒸気口群の中を通っています。
道はすぐにエゾ松の原生林の急斜面。湿気が多く、苔が元気。靴には泥が。
道の整備は良好。国立公園内であれば、ボランティア頼りの札幌市内コースより格段に上。
いきなりの急斜面に、山中泊の荷物では、身体に相談しつつ、ゆっくり、ゆっくりと高度を稼ぐ。
天候は小雨模様の曇り、僅かでも涼しくて助かる。
高度を上げると、植生はダケカンバが主流に。
斜面の角度は急ながら、道は斜めに角度は緩くなり、風が抜け、見晴らしも利くように。
ということで、見晴台に到着。高根が原、高原沼温泉の見晴らし良好。
この先はダケカンバの背が低くなり笹が主体の斜面に移行。
さらに沢状態の登山路、石を踏みつつ歩き、整備良好な登山路までたどり着けば台地はすぐ。
エゾコザクラ(中央)
台地に上がると第一お花畑、木道の周囲には高山植物の花が登場です。
残雪があり、雪田周辺のお花畑という大雪山の自然現象パターン。
進むほどに、木道が消失、土が深くえぐれ、登山靴に掘り下げられた泥道と溝。
周囲には可憐なエゾコザクラ、エゾツガザクラ、アオノツガザクラなどなど。
お花畑の道は台地の縁、急斜面を見下ろすところで方向転換。
ちょっとした岩場登りで一段上のハイマツの台地へ。
岩場にはペンキで○と×がありますが。見た目良さそうな×を登らず、狭い隙間の○を登るのがコツ。
岩場、メアカンキンバイ、コマクサ、ウスユキトウヒレン
ハイマツ台地も土は深くえぐれ、ハイマツの背丈以上にトンネルの道。
延々歩いて、パッと広場に出て、緑岳頂上直下斜面の下、岩がゴロゴロの斜面が一望。
足元にはコマクサ・ウスユキトウヒレン・メアカンキンバイ。休憩を取らず、またハイマツの中へ。
ハイマツを抜けると視界が開け、下から見えた岩場の道、右に左にジグを切っております。
このあたりから、岩場の高山植物登場。(以下の写真)
ここまで来るとさすがに下る登山者とすれ違い、この季節の3連休にしては人数が少ない。
下のほうに見える後続の方々も10名程度。これなら小屋は空いているかと淡い期待。
ハイマツ台地とお花畑雪渓の俯瞰、タルマイソウ、イワヒゲ、エゾイワツメクサ、ヒメイワタデ
頂上到着でやれやれ、小休止。目の前は雲が風に流れて展望の邪魔。
先客は重そうな三脚を持つ二人。
雲の切れるタイミングを見計らって、高根が原方面に重そうなカメラを向けています。
山頂から先は礫地帯。
高山植物が背を低くして、まだらな塊となって地面にへばりつき、厳しい気候に耐えている。
その中を、植物の踏まれ剥がれた道が白雲の分岐へ一直線。
クモマユキノシタ、タカネオミナエシ、エゾツツジ、エゾハハコヨモギ、エゾタカネツメクサ
分岐から白雲の小屋へは一旦谷へ下り、沢地形から沢、崩落の踏み跡の道。
下った先は雪渓2本。案内のロープが雪上に。
足元を良く見ると、季節外れのトンボ。遠い地方から強風が運んできたものなのか。
谷を越えると、登り斜面にはエゾコザクラ。この後、小屋の周辺までお花畑状態の連続。
キバナシオガマ、チョウノスケソウ、エゾタカネスミレ
小屋の周囲はさらに豪華、キバナシオガマのお花畑。道端にはフタマタタンポポまでありました。
比較的早めの到着でしたが、ツァーの予約が入ったせいか、小屋宿泊は厳しい状況、階段下2名分確保だけ。
テント場も、既に良い場所は占有され、端部に設営、その後も続々で50張満杯のところに58張だったそう。
これほど人の多いのは、多分黒岳ロープウェーからなのでしょう。
早めの就寝でしたが、テントの外は宴会場状態のざわめきで、山中テント泊とはかけ離れた気分でした。
エゾオヤマノエンドウ、ミヤマアズマギク、ムカゴトラノオ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマサワアザミ
山を歩こう
道内の山歩
札幌山歩(さっぽろさんぽ)
ゆったり山歩で自然と仲間