狭薄山の記録    100502

札幌岳・空沼岳間の稜線から東に張り出している山。
中山峠への国道から、三角の堂々とした姿が真正面に見えます。
前回05年は常盤の空沼岳登山口から、今回は中山峠手前の望岳橋駐車場から登りました。

駐車場の地面は露出、周囲のの雪は固結、つぼ足で北斜面を下り始め。
雪面はすぐに軟化、足首・膝までの沈下、踏み抜けも頻発。
最初の林道に出てカンジキ装着。その下の、地図で二重線の林道(豊平川左岸林道?)まで順調。
林道はスノーモービルの圧雪あり。所どころ氷状態や地面露出も。
豊平川を渡り漁入林道、しばらくは林道歩き。行きは疲労なく順調。
最初の左分岐が空沼岳林道で、漁入沢川の橋を渡る。

空沼岳林道を進んでから左へ分岐の大峰林道利用が確実だが、時間短縮のためショートカットで斜面取付き。
南斜面の日照のため残雪の面積が縮小も、トド松人工林の日陰で登れるスペースあり。
高度を稼いで林道に出て左へ、大峰林道から分岐の林道と思ったが、これが地図にない一本下の林道。
谷地形手前から尾根に取付き、登ると、すぐに当初予定の林道が出現。
ここから左へ戻れば事前検討第一候補の尾根だが、傾斜がきつい。
一方、こちらは、地図からは細尾根と見え第二候補、でも傾斜は緩い。そのまま登高。
実際、登ってみると、両側が切り立っている印象はなく、予想よりはスンナリ通過。
ただし、藪などもあり、汗はかくルート。

やがて、尾根は徐々に広く、歩きやすくなって、登り切ると台地の上。
ここからは、人工林の平地歩き、松の列が並びその間に細いダケカンバが生え出ている。
列の方向に歩くが、自然林を通過してきた後では、どうにも居心地が悪い。
我慢の歩きを続けて、林道に出会い、やっと一息。そのまま道なりで右へ。
林道終点は台地の縁。枝を透かして空沼岳・漁岳・小漁山の展望。
ここからさらに台地が続くが、展望は時折チラチラ持続。林相も自然木に移行。
ダケカンバの細木の群れを透かして、目指す狭薄山も見え出し、ここからが本番。

やがて、尾根が細くなり、樹木は高山帯の様相に、展望も大いに好転。
標高1036mポイントを通過して尾根は極端に細くなる。
両サイドが切り立って、右側には、暖気に固まっているものの雪庇が不気味。
高山帯では樹木密度が落ちて安心度が低下。木が疎らの細尾根はどうにも好きになれない。
幸い、雪の固さは良好。ガッチリ踏み込めば程よく沈み込み、安定感。一歩一歩慎重に。
まもなく、状況は好転するが、それでも雪庇要注意の事態は持続。
その分見通しが効き、山頂と今迄のルートの展望は良好。この状態で標高1150mまで。

登り切って、傾斜が緩く、尾根が広がり、開けた空間の先には山頂が見え、絶景のルート。
山行の醍醐味を噛み締め味わう至福の登りで山頂へ。
山頂の展望は360度。札幌岳が迫力。羊蹄山は霞んでぼんやり。
空沼、無意根、余市など南区の山々が一望で。夢中で何度もパノラマ撮影。

本日の札幌の予想最高気温は19度。ポカポカ陽気ながら、さすがに山頂の風は強く、寒さで長居は不可能。
惜しみつつの下山開始で、尾根の下りは順調。
予想通り、林道歩きになってうんざり。疲労蓄積で足にもつれ。
もっとうんざりは林道から駐車場への登り、標高差250m。
足の筋肉も、心肺機能も、何より楽しさが大幅ダウン、我慢と頑張りに頼っての帰着でした。

狭薄山の展望と雪景色
出発7:30 漁入沢川の橋8:50 台地上へ10:10 標高1036mP10:50 山頂11:50  下山12:10 漁入沢川の橋14:00 駐車場下斜面登り14:45 帰着15:20

札幌山歩 市内の山歩 道内の山歩 百山歩地図 札幌みちあるき

1036mPより登りルートの尾根筋を見上げる

頂上より登りルートの尾根筋を見下ろす

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