塩分不足で体調不良

NHKのニュースで熱中症の解説がありました。
暑さで汗を掻いて喉が渇き、水を飲みますが、塩分補給は忘れがちです。
そうなると、体は血液が薄まるのを防ぐため、水分を体外に排出するよう働きます。
問題なのは、水分を体外に排出するために、汗を出すように発熱して体温を上げることです。
発熱のためにエネルギーが使われ、心臓と肺に負担をかけることになります。
つまり、喉が渇く→真水を飲む→発熱して体外に排出→喉が渇く、の悪循環です。
真水を飲むことが、体内のバランスを崩し、疲労を招く。
その結果体調を崩して熱中症となってしまうとのこと。

山登りでも、汗を大量に掻き水分補給しますが、塩分は軽視しがちです。
さらに進んで、山登りのベテランになると、水の摂取を控えても大丈夫になるようです。
大学の山岳部では、新人教育で水分補給を制限する訓練をする話を聞きます。
以前は無茶な事と思っていましたが、塩分のない水の弊害を避ける意味でした。
「喉」が欲しがる水と、身体に補給すべき水とは違うということです。

これを防ぐためには、汗で出た塩分をこまめに補給する必要があります。
梅干し・漬物などもひとつの方法ですが、水に適量の塩を混ぜるのが簡単です。
日本体育協会のホームページによると、0.1%〜0.2%の濃度が適量のようです。
なお、スポーツドリンクの濃度は、一応この範囲には入っています。
(ただし、脱水症状を起こした子供に与えるには塩分不足の濃度なので安心できない)
食塩を混ぜるのが面倒な方は、スポーツドリンクに梅干しの組み合わせなど如何でしょうか。

塩分濃度の比較
区分 . 塩 分 濃 度 (%) . (参考)ナトリウムイオン(mEq/l)
一般的な醤油 16〜18 .
めんつゆストレート 3.3 .
一般的な味噌汁 1.0 .
生理食塩水 0.9 .
血液 0.806〜0.830 138〜144
WHOの推奨する経口補水液 0.4 75
大塚製薬経口補水液OS−1 0.3 50
日本体育協会の推奨する食塩水 0.1〜0.2 .
ポカリスエット
0.12 21
アクエリアス
0.06 .

塩水の濃度の比較
塩分濃度(%) 個人的感想 参考
2%食塩水 味覚的には濃い塩加減。 .
1%食塩水 味覚的には普通の料理の塩加減。 .
0.5%食塩水 薄っすらと塩分を感じる。 .
0.2%食塩水 意識しないと塩分の存在を感じない。 NHK「ためしてガッテン」おすすめの濃度。
0.1%食塩水 塩分の存在の判別が難しい。 .



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