長万部岳の記録    100530


長万部町の最高峰。二股ラジウム温泉の奥1700mにゲートが設置されここが実質の登山口。
ゲート前には既に5台。車を降りると虫が渦を巻いている。姿はブヨだが被害なし。
天気晴朗で気温上昇。林道の整備は良好で、砂利道からの照り返しは強く汗。

歩き始めは人工林の中。道端には春の花。キクザキイチゲ、エンレイソウ。
沢地にかかるとカタクリ、シラネアオイ、シソバキスミレ、ニリンソウ、ザゼンソウなどいっそう華やか。
高度が上がるとエゾイチゲなども。なおツバメオモト、ヤマブキショウマらしき芽吹き多数。夏も賑やかそう。

林相はブナ白樺の自然林に変り、新緑と春紅葉が鮮やか。
まだ開ききっていない葉、芽吹き途中の枝を透して、目指す山頂の姿。
残雪が作る模様と広葉樹林の黄緑とのコラボが絵になる風景。
地図上の「うすゆき荘」に到着。大量の車。登山口には「山開き」の横断幕。
驚きは「うすゆき荘」の残骸。老朽化で危険につき昨年秋に取り壊したとのこと。

登山口の先は鉱山跡への古い林道跡。斜面をジグザグに登っている。
高度を上げていくと残雪が除々に増加。雪解け水が流れ、防水靴が必要。
本日、ただ一人長靴履き。持参の登山靴は防水性能劣化。長靴に履き替えて良かった。
鉱山跡広場は見晴らしがよく。山頂が真正面。
地面はガッシリした砕石で、多分鉱滓堆積場跡。雪に潰されかけたテーブルセット2個。鐘の鋼管柱1本。

鉱山跡の先からが山道だが残雪の下。 「山開き」の踏み跡を辿っていくと、ポッカリと登山道の露出場所。
この先山頂稜線までは、残雪踏みしめが大半のルートになってしまう。札幌近郊より随分と雪解けの遅れ。
地面は残雪でも、木々の芽吹きは早い。雪に新緑のコントラストで、これまたいい風景。
848m前峰とのコルに上がって、空間が大きく広がり、一面に雪の平地。
狩場から大平にかけて残雪の山並と岩内海岸(日本海)、ニセコ連峰、羊蹄山、昆布岳、有珠山と噴火湾(太平洋)の眺望。

山頂斜面に取付いて残雪斜面の登り、雪はほど良い固さ蹴り込みは効く状態。
さらに「山開き」のために掘った階段でおおいに助かる。
このあたりから大部隊との交差が次々。山開きが約40名、ツアーが約10名。
雪斜面を上って、ジグを切る登山道に出て、カタクリロード。丁度満開。
その上が尾根筋直登で残雪部分あり。本日一番の緊張場面。特に下りは慎重に一歩一歩。

山頂部の地面露出部分に出ればあとはこちらのもの。
雄大な眺めを楽しみながら短い稜線歩きの先が頂上。
頂上からの眺めは太平洋側がニセコ連峰、羊蹄山、昆布岳、有珠山、乙部山など。
日本海側は遊楽部岳、カニカン岳、メップ岳、狩場山。
多少風があるものの、ウィンドブレーカーを着なくても済むくらいのポカポカ陽気でした。

下山後は長万部の街はずれ長万部温泉街の長万部温泉ホテルで日帰り入浴。420円。
大上段のネーミングとは裏腹に、実態は無人販売所の銭湯版。
入口のコテコテ飾り、無人の番台、銭湯仕様の洗い場、ケロリンの桶。
温泉マニアなら大喜びの舞台装置が揃っておりました。

出発9:45 うすゆき荘跡10:20 鉱山跡11:00 コル11:40 山頂12:15 下山12:45 鉱山跡13:35 うすゆき荘跡14:40  帰着 15:15

長万部岳の風景写真
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