礼文華峠旧国道の記録  08 05 11

江戸時代の北海道で、特に嶮しい山道3ヶ所が「蝦夷地三嶮」。
そのひとつ、古の「礼文華山道」を偲ぼうと、礼文華峠の旧国道を歩きました。
登り口はJR礼文華山トンネルの東出口を乗り越してすぐ。豊浦森林公園キャンプ場へ下る舗装道路を左へ分岐する坂道。
線路脇には、三脚を立て時刻表片手のカメラマン。Hさんはここの鉄道写真を見たことがあるそう。
キャンプ場施設は立派。でも閑散。国道からの道案内不足は歴然で、それも一因でしょう。

旧国道は草に覆われ、路面に砂利はなく轍の跡がくっきり。
ジープ向きの道路ながら、ホタテ貝殻の不法投棄跡。軽トラの仕業?。
時折の泥道で、防水不良の登山靴の中に泥水が浸透。藪漕ぎ予想は外れ。本日の廃道歩きは長靴が正解。

まず、山道は山腹斜面をジグ切りと沢廻りで細かいカーブ。ゆっくりと高度を稼ぐ。
この間、植生は豊か、新緑と春紅葉(はるもみじ:道新の記事にルビがありました)。
道端にはツボスミレなど、札幌近郊ではあまり見ない花も。
倒木の先、車両通行不能地帯ではさらに豊かな自然、春の恵みに大幅に時間を採られ。本日のスケジュールは30分以上の遅れ。

高度が上がって、展望良好に。枝を透かして、北に昆布岳・羊蹄山。
北斜面からコルへ。地図上の礼文華峠。何の標識もなく、そのまま通過。峠西側南斜面へ。
すぐ先の尾根を巻くと噴火湾の展望の広がり。足元は国道で、ひっきりなしの自動車の通過音。
この後の下りは等高線的に大きなカーブ。植生は相変わらず。鹿の足跡も散見。

やがて人の入り込んだ気配が濃くなり。倒木を通過して、最近ついた轍も出現。
ここからは、飽きの来る林道歩きとなり、延々歩いて、山道から芝生の道、さらに砂利道へ。
砂利道分岐にはチェーンのゲート。向いには風雪に耐えた様相の木製の標識。
すぐ横に小幌橋開通前の前国道アスファルト。現国道へ出て、回送車のあるチェーン装着場まで歩きました。

この後は、車で移動の後、廃道歩きの本に載っていた、静狩峠手前の海岸へ下る道へ。
ところが、道を間違え、砂防ダム工事用道路を下り。
JRが新辺加牛トンネルから新鼠の鼻トンネルに渡る谷の上部。
ここはエゾワサビの群落の谷。でも昼食休憩には不向き。
戻って、海の見える広場で昼食としました。
温泉は豊浦町「しおさい」。浴槽は広く、洗い場多数で、余裕があり快適。
露天風呂から見上げると、洞爺湖サミット会場の豪華ホテルが、間近。
帰りの道々では、要所要所に機動隊の姿。
洞爺方面、サミットが終わるまでしばらくは賑やか。

出発9:55 礼文華峠12:00 国道到着12:55 

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