天塩岳(渚滑川コース)の記録    08 07 06 


旭川・比布で最高気温が33度まで上がった暑さの中、浮島峠の先、滝上町から入る渚滑川コースを登りました。
国道から旧道入口には立派な看板。背の高い夏草に隠れ気味。
さらに、旧道から渚滑川沿いを遡る林道の入口。看板は同様な状態。
この林道は相当奥まで入れ、最後、砂防ダムの堤のような橋を渡って、まもなく駐車場。
先客の車1台。入山届からは、駐車場が2台となるのはレアケースのよう。不人気コース。

駐車場の先、オオバコに覆われた林道跡は、すぐに、流れが寸断。
人の背を越す草が生い茂ったり、流されて石がゴロゴロだったり、踏み跡は見失いがち。
沢登りで踏み跡を辿るのに似ている。
やがて、川岸(沢岸)を少し離れて平行に、寸断は無くなり、草が生い茂って荒れ放題の林道跡。
路面はよく踏まれており,踏み跡を辿ることは可能。大型の多年草を掻き分け進む。

川岸が切り立ち、川がS字に蛇行する場所で、道は尾根斜面取り付き。
ちょっとジグを切り、倒木をフィールドアスレチック風に通過すると、斜面トラバースの登り。
林間木陰で下草はまばらに、そのため、道は明瞭に。そのかわり急な角度の登り。一歩一歩。
風がなく標高500mを越えているのに暑い、汗が噴出。
夏の陽射しは容赦なく南斜面を直撃。熱気が斜面伝いに上っている感じ。
高度が上がり、ふと足元を見るとクマのフン。さすがに天塩岳、この後新しいもの古いもの取り混ぜ次々。
雪崩斜面に出るまでに5個、尾根道までに3個、前峰から頂上直下の登りで3個。
雪崩斜面は背の高い草原、イタドリ、ヨモギなど多種繁茂。
風に当たって一息つくのを期待したのですが、微風しか来ない。
この上尾根まではさらに、大汗の直進トラバース。
この道がジグを切り出すと尾根はもうすぐ。

やっとのことで尾根上に、ダケカンバが林立。期待の風、ははなはだ弱し。
急傾斜がなくなり、登る大汗はなくなったものの、今度は笹被りの道。
人の背の笹・潅木は行く手を阻む。背が低い部分も道を隠す。
表(名寄市-朝日町)からの新道・旧道に比べ、あまりに手入れの悪い道。
予想外の全身運動、我慢の前進。時折、足元に隠れた木の根や石に足を取られます。
前峰直下の登りにさしかかり。このへんになると疲労蓄積は限界に近く。
ゆっくり、ゆっくりで一歩一歩。やっとテラス状の前峰、見晴らし良好、山頂ニセピークが真正面にドン。

ここで大休止。その間を利用して、急いで山頂まで往復。
まずは緩い下りとその先登り。背を越す高さの深い笹被りで見通し利かず。クマのフンもあり、気分は良くない。
足元の踏み跡は明瞭で、それを頼りに掻き分け掻き分け。
登りになり、段々笹の背が低くなり、植相が高山帯に。前峰からも目立つ岩群の間を通過。
ここからは両側にマルバシモツケの極上ルート。
来て良かった。もっとゆっくり歩きたかった。
先客の5人パーティと擦れ違い。7才の小学生が一人。この子、将来有望。

ヨツバシオガマなどポツポツ現われ、前天塩方面との合流点。
ここから山頂までのお花畑は、この山塊のメインステージ。
アオノツガザクラ、などスターが揃い、カメラ片手にゆったりとした時間を味わいたい場所。
現実は、帰路の時間が気になり、駆け足で通り過ぎ。
頂上には2人パーテイ、下山するところ。この時間では新道を下る最終便。
我が身の置かれた立場も同様。
皆さんが大休止している前峰までは大急ぎの下り、でも足場は悪いので慎重に。
合流して、大急ぎでエネルギー補給、暗くならぬうちにと出発。
下りも暑い、藪の掻き分け、倒木の乗り越え、足元注意。
山頂往復で、鈴をハイマツに召し上げられ、笛をビービー。
大汗で、びしょ濡れ状態で長い長い下り。やっとのこと、待望の沢到着。
冷たい流れに顔の汗をジャブジャブ。ほっと人心地。
帰りは、地元温泉をパス。無料の紋別自動車道から中央高速。
江別西ICで下りて、江別の「湯の花」へ、お客さん混雑ながら、脱衣、浴槽、洗い場など支障なし。収容キャパシティが大きい。
なお、車中でダニ2匹を捕獲、窓から車外へ追放。Sさんは何と6匹。これは新記録!。


登山口駐車場出発10:15 沢から斜面取付き10:45 雪崩斜面11:10 斜面から尾根12:20 前峰13:30 山頂14:05  前峰14:30 尾根から斜面15:10 雪崩斜面15:45 斜面から沢16:15 駐車場16:40
ガイドブックに載っている所要時間は、コースの現状と合わない。
プラン作成に際しては、登りの時間を4時間以上とっておくべき。
道の不明瞭な部分が多いので、初心者は、ベテランの後に付き、どこを歩いているか足元を良く見て、同じところを歩くとよい。
沢沿いの道に熊の糞は見なかったが、斜面より沢のほうが出没の確率は高いはず。
水音に負けない、大きい音を立てるべき。

山を歩こう           道内の山歩

札幌山歩(さっぽろさんぽ) ゆったり山歩で自然と仲間



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