前夜は登山口駐車場を独占してテント泊。
夕食は煮ジンギスカンとライス。缶ビールと日本酒で軽く前祝い。
朝食はパック御飯にレトルトカレー。漬物、トマトでミネラルを補給。
ガイド役のTさんの到着を待つ間に、3人パーティの車が到着。
2時半に札幌を出たとの話、我々より30分ほど早く出発して行きました。
Tさんも間もなく到着、久し振りの積もる話で近況報告。
続いて単独者が到着。軽く挨拶でお先に出発、まずは北電のダム施設管理道路をダムまで。
ダムから先は曲がり沢の遡上。最初の巻き道は完璧な笹被り。安易な気持ちを引き締める戒め。
この先は広い河原歩きと左右の巻き道、足を濡らさずに登山靴で歩くことも可能で、沢登り入門といったところ。
そうは言っても、水を気にせず沢靴で歩くのが断然有利。長丁場なれば、一回は沢登りを経験してから挑戦がお勧め。
現実に、我々は沢靴と地下足袋。曲り沢遡行の途中、先行3人パーティ(全員が登山靴)を追い越しました。
曲り沢の遡上は延々と続きます。
そのうち、単独者が追いつき、しばらく相前後、枝沢分岐の休憩タイムに先行していきました。
枝沢の幅は狭くなるも、水流がそこそこで、足元注意。
葉を食われ、裸になったヤチブキの茎が一面に広がる場所(ヒグマの食事跡)が所々表れ、こちらは厳重注意。
やがて水流が途切れ、林間の直登道になって乗越しの尾根へ。
高度はGPSで1440m。林間の風が抜け、いくらか見通しが利く気持ちのいい場所で、休憩に最適。
尾根の先、本峰・西峰コルへ突き上げる沢へ下ります。沢のGPS高度1390m。
こちらの沢も広さの割に水流が僅か、登って行くと相当な高さまで山頂へ突き上げていくのが判ります。
以前、そのまま遡上した方が頂上下の藪漕ぎに手こずったとの情報。ということで、右手の枝沢へ。
枝沢は狭くなる分、足を濡らし易く、でもそこが爽快。
それも、高度を上げるにつれ、すぐに流れは細く。潅木も薄くなり、お花畑状態に。
オニシモツケの群落に、シナノキンバイ、ヨツバシオガマ、などなど。
このあたりから、風景が霧に霞むように。本日の雲はこの高さ。
さらに進み、稜線直前緩斜面には強烈なヒグマの掘り返し跡。
高山植物のみのりが豊かなこの季節、この辺をウロウロしているとのこと。
草の根は無理として、実の方をお相伴、甘酸っぱくて美味。
稜線に上がると広場、小さな案内標識が。左手のチロロ本峰を指してます。
膝下程度に低いハイマツの中の登山道を登ってニセピーク。
登頂目前ですが、ここで食事タイム。風が強く、雲が流れ、岩陰で寒さをしのぎます。
最後の登りは、体が押される程の強風と雲のガス。ここで先行の方と擦れ違い。天気残念ですね。
頂上での展望はなし。休む間に風が体熱を奪い寒く。晴れる気配もなし。
あきらめて、下るころには手の指が冷えて痛くなるほど。
下ってニセピークの辺りで朝の3人パーティと交差、コルへ。
西峰へは天候不良でパス。登山道の確認もヒグマの掘返し跡が一面で判別困難。
畑の持ち主がこちらを監視しているやも知れず、ゆっくり出来る場所でもなし。
Tさんに花の名前を聞きつつ枝沢を下り、二の沢から乗越しへ。
登りに散々悩まされたブヨに我慢できず、下りは顔面防虫網を装着。手の自由度が増、安全も増。
沢では遊び心が頭をもたげ、ジャブジャブ水流歩き。
でも、水が入った地下足袋の中は足が動き、体重が指の股に食い込みます。
もしまめが出来たら歩行困難。素足はまずいを実感。先割れ靴下は必携でした。
乗越しの休憩で、空身で雰囲気の異質な2人パーティが通過。
高価登山ウェア年配女性の靴が乾いており、いかにも山男の手にはサポートアイテム。
Tさんが推理。300名山目標の客と山岳ガイド、タイムオーバーでリュックデポ、二の沢までで引き返しか。
本日の山中は以上全4組。ネームバリューの割には寂しい山中でした。
なおこのコースは梯子1箇所、ロープ5,6箇所。ロープが欲しいところ2箇所。
初心者同伴はサポート用品持参が無難でしょう。
ゲート出発6:10 曲り沢から枝沢7:45 尾根乗越8:50 二の沢9:00 枝沢へ9:30 コル10:10 山頂10:50
下り11:15 コル11:35 枝沢から二の沢12:10 尾根乗越12:35 枝沢から曲り沢113:30 帰着15:15
花と紅葉の写真
オニアザミ
ナガバキタアザミ
チシマヒョウタンボク
トリカブト
ミヤマアケボノソウ
オニシモツケ
シナノキンバイ・オニシモツケ
アサツキ
ヨツバシオガマ
トカチフウロ
リンドウ
ダイモンジソウ
ウラシマツツジ