濃昼山道(ごきびる)の記録    06 12 3



着雪の樹木と濃昼の海 着雪の樹木と濃昼の海

かつて雄冬方面が陸の孤島であったころ、往来に山道が使われていた。そういう古道の一部です。
石狩市厚田区安瀬と濃昼の区間を地元の篤志家が復活させたものです。
天気予報は一日雪でしたが降水量が時間当たり1mm以下ということで、現地状況に合わせて山歩しようと麻生・花川経由で向いました。
路面は今年初の圧雪アイスバーンで市内はノロノロ運転です。
天気予報の割に札幌から石狩市中心部にかけては青空が広がっております。
海が近づくと、雲行きが怪しくなり、強い風が吹き荒れております。
吹きさらしの部分では車体が風で揺れ、ツルツル路面が恐怖心を煽ります。
横なぐりの雪と荒い波、厚い雲、海岸ふちの山並は雪の斜面に枯れ木のシルエット。
まるで演歌カラオケ画面の中に入り込んだような、大きく広がる雄大な風景でした。
ですが、北上するにつれ天気は好転し、何とか歩けそうな回復傾向です。

濃昼の海 濃昼の海

滝の沢の登り口は標識に雪が付着しておりますが地形的にそこしかなく、意識して探せばすぐ判ります。
観測施設前の広場からいきなりジグザグで高度を上げますが、すぐに等高線的な道になります。
雪の深さは足首から膝程度、途中風に吹き飛ばされて地面が見える場所、吹き溜って腰まで埋まる場所もあります。
真冬のラッセルと違い、先頭を歩くほうが足元が安定して歩き易いような状況でした。
降雪はパラパラと気にならない程度、木の枝には新雪が積り、いい景色が広がります。

なにより、葉を落とした木の枝の間から海が見えます。
ダークブルーとコバルトブルーのツートーンカラーに波しぶきが実にいい感じです。
思わずシャッターを何回も切り、予定外にフィルムを使ってしまう、嬉しい誤算でした。

着雪の樹木と濃昼の海 着雪の樹木と濃昼の海

ルーラントンネルまで、道は沢を3回渡ります。
全て水が流れておりますが、つぼ足では問題なく渡れます。
スノーシューの方は、渡った後の雪の付着に悩まされ、また、3番目の空沢では橋桁の残骸をよじ登るのも苦労しておりました。
でも、全般的には装着した方が歩き易かったとのことでした。
ルーラントンネルの分岐地点の小休止で、濃昼峠への道を偵察することになり、登り斜面を確認しましたが、相当に時間がかかりそうと見て取れ、分岐へ戻りました。

ルーラントンネル方面の道の入り口には危険標識がありましたが、途中断崖の横を通るためのようで、断崖にはロープが張ってありました。
下りきって、ルーラントンネルは封鎖され、道も立ち入り禁止となっています。
海は荒れており波が高く寄せ、大きな岩の陰には「波の花」が溜まっておりました。

濃昼海岸の波の花 濃昼海岸の波の花 濃昼海岸の波の花

滝の沢トンネルの中は通る車も20分で15台と少なく、排気ガスは気になりません。
途中に外に出れる穴が開いておりますが、そこからも登り口があるようで、梯子がかかっておりました。
次回はそこから上がって、濃昼まで行こうか考えております。

滝の沢トンネル途中に登り口 イタドリ

車に乗ってからの帰り道は風が強くなり、海岸から離れると地吹雪で視界不良のため慎重運転です。
番屋の湯は、ノマドのツァーの方々もいるなど、繁盛しているけれど、混雑していない、調度良い状態でその意味快適。
が、お詫びの張り紙にあるとおり、露天風呂がぬるくそこが残念でした。
帰りの札幌市内はツルツル路面とノロノロ運転がさらにひどくなり、山の疲労より運転疲労がきつい一日でした。


麻生出発       7:40
滝の沢山歩開始   9:15
ルーラン分岐    11:45
濃昼峠偵察終了  12:00
ルーラントンネル  12:30
昼食終了      12:50
滝の沢山歩終了  13:20
番屋の湯      14:10
麻生到着      16:15





山を歩こう           道内の山歩

札幌山歩(さっぽろさんぽ) ゆったり山歩で自然と仲間



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