ヌカビラ岳・北戸蔦別岳・1967峰の報告・さっぽろさんぽ

道内の山歩

ヌカビラ岳・北戸蔦別岳・1967峰    05 07 16・17・18

早朝の若芽 ピパイロ 写真をクリックすると
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チロロ

日高北部森林管理署に電話で申し込み、チロロ林道のゲートの鍵を借りました。
チロロ林道を奥へと進み、二岐沢林道入口にある北電のゲート前の駐車場に車を置き、そこから林道歩きです。
駐車場には15,6台の車がありました。マイナーな山の割に高い人気ですが、推理し合ったところでは、百名山の幌尻岳への林道が塞がっているので、こちらから入るためとの結論です。

2泊分の水をテント場まで運ぶため、二岐沢林道を北電のダム放流施設まで、 試しにカートを使ってみました。
結構手入れの行届いた林道でしたが、それでも凸凹はあり、バランス崩れ・荷崩れし、登り坂は重量がこたえ、そんなに、楽はさせてもらえませんでした。
疲れましたし、何より仲間に手伝ってもらうことで、疲労を拡大させる羽目になりました。
教訓として、飲み水はやはり、沢水を使い、煮沸や濾過など、エヒノコックス対策をするのが効率的と身に染みました。

北電のダム放流施設から、山道状態の二岐沢旧林道を水を背負って歩きました。
林道崩壊のため、河原歩き・笹刈跡踏みつけなどもあり、荷物の重みが応えましたが、1時間程で二の沢分岐のテント予定場所に着きました。(帰路は30分でした)
この場所では後から来た1組(翌日七つ沼カール泊予定)もテントを張りました。
北電のダム放流施設の横にも1組テントがありましたが、こちらは、1967峰頂上で一緒になりました。

翌日は3時起きで簡単朝食を済ませ、4時、急傾斜の巻道を無視して、二の沢を沢筋から歩きました。
道は沢歩き的でしたが、巻き道はきちんと刈り分けられ、靴を濡らすことなく歩くことも可能な感じでした。
それよりは、草露がズボンを濡らし、ズボンから靴下を伝って水が靴の中に入り込み、稜線歩きの間ずっと濡れていました。帰りの北戸蔦別手前あたりでようやく乾きました。

残雪をかわし滝が現れると尾根道になります。泥の涸れ沢を歩く感じの急傾斜直登が連続に出て来て、体も気持ちも疲れる道です。
「トッタの泉」(GPSで1380m)についたときには、ホッとしました。
水量も直径5mm以上あり、ペットボトルはすぐに満タンになります。
ここから高度を上げると、向いに春別・チロロが見えだし、上も明るく先が見え。
やっとのこと、展望の岩場に出ると、そこからは日高の稜線でした。
日高の山々の重なり模様の大展望の中に浸り、ヌカビラから1967峰までの稜線歩きをたっぷり堪能させてもらいました。 特に幌尻岳・北カール・戸蔦別岳の眺めは圧巻です。

幌尻岳・戸蔦別岳 北カール 1967・ピパイロ

ヌカビラ岳手前には雪渓が残り、北戸蔦別岳までテントが4張ありました。 おまけに、最後、1967頂上肩にもテントがありました。
この日は十数組と擦れ違いました。伏見からヌカビラに抜けるパーティも3組会いました。大人気のコースです。
帰り道では、ヌカビラの肩の岩場で、富良野の山の仲間とも再会しました。
ピーク頂上や北斜面の道は風が強く、動かないと寒さを感じるくらいですが、 南斜面の道はムッと蒸せ返る暑さでした。南斜面のおかげで、体が冷えることもなく、北斜面のおかげで、水の消費も少なくて済みました。
道は南斜面と北斜面も交互、お花畑とハイマツ地帯も交互になってついていました。
ハイマツ地帯の一部では膝・腰の高さで枝が道の上に張り出し、押し進みましたが、きついハイマツ漕ぎはありませんでした。
お花畑は雪が解けたばかりのところから、花が終ったところまでバラエティに富み、クマの掘り跡まで数ヶ所ありました。

カムエク方面 1967への稜線 ヒグマの掘り返し

花はエゾツガザクラの群落と、ミヤマシオガマの株が見事でした。
主だったものとして、アオノツガザクラ、イワウメ、イワヒゲ、コケモモ、イワブクロ、キバナシャクナゲ、トカチフウロ、ハクサンボウフウ、ミヤマダイコンソウ、コバケイソウ、チシマヒョウタンボク、ミネカエデ、ウラジロナナカマドなど百花繚乱状態でした。

タカネシオガマ ツガザクラ ミヤマダイコンソウ

日高の稜線とはこんなにいいところだったのか、と大満足の1日でした。

下り急斜面と沢道は、足の疲労のため、ゆっくり慎重気味に降りました。
二の沢分岐のテントでそのまま1泊し、テント撤収は翌朝でした。

三日目、朝食・荷物片付けを終え、少々歩いたころから小雨がパラパラ降り出しましたが、合羽を着るほどではありませんでした。
ところが、林道の運転も順調に国道に出て、日高町を過ぎたあたりから、土砂降りとなり、穂別町「はくあの湯」ではカミナリも聞こえました。 山の上にいるだろう、方々につき心配になり、話し合いました。
「はくあの湯」でも山の仲間に会いました。エサオマントッタベツの沢登りの帰りでした。
この雨も一過性のものか、札幌到着のころは晴れており、したがって、テントなど干すには支障ありませんでした。
天候的には全行程が恵まれ過ぎるタイミングの良さでした。

北電ゲート出発  15:00
北電施設      16:00
二の沢分岐到着  17:00
  (テント泊)
二の沢分岐出発   4:05
沢から尾根道へ   5:00
トッタの泉       6:05
ヌカビラ岳       7:15
北戸蔦別岳      8:15
1967峰       10:45
1967峰下      11:15
北戸蔦別岳     13:25
ヌカビラ岳      14:10
トッタの泉      15:30
尾根道から沢へ  16:10
二の沢分岐到着  17:25
  (テント泊)
二の沢分岐出発   6:00
北電施設        6:30
北電ゲート到着    7:30

(温泉 穂別町「はくあの湯」)
  ※定刻より早く入館させてくれました。感謝!!!




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